Eyes, JAPAN
EJ OB座談会【後編】時代の最先端を追い続けるEyes, JAPAN、卒業生に今求められていること
Eyes, JAPAN Blog 編集部
Eyes, JAPAN OBをゲストに迎えて当時のエピソードなどをざっくばらんに語り合う「Eyes, JAPAN OB座談会」。
後編はEyes, JAPANと交流が深かった二人のゲストを迎え、外から見たEyes, JAPANについて話していただきました。(前編の投稿はこちら)
(聞き手:山寺)
自己紹介
(山寺) 初めにお名前を教えてもらっていいですか?
(佐藤) 会津大学1期生の佐藤仁です。現在は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下SIE)で働いています。
(望月) 同じくSIEの望月一広です。会津大学6期生です。
(山寺) 二人はEyes, JAPAN(以下EJ)で働いてはいないのですが、SIGGRAPH(コンピュータ・グラフィックスの国際会議)やお酒の席などで、事あるごとにEJと接点がありました。今日二人に来ていただいたのは、EJがどんな会社なのか中にいた人とは違う面を見ていたと思うので、その辺をお聞きしたいなと思います。
外から見たEyes, JAPANの印象
(山寺) EJはどんな印象でしたか?
(佐藤) そうですね、一言で言ったらEJは会津大を濃縮したような会社なのかなと勝手に思っていますね。
(山寺) それは嬉しいですね。
(佐藤) 会津大の1期生って揉まれまくってアクの強い連中が生き残って来たような感じがあるんですけど、その中でも特にEJの立ち上げの頃にいた1期生もそうですし、その後を続いていった後輩たちもそうだと思うのですが、会津大で生き延びるのに必要なスキルを持った学生がさらにEJでそれを高めて行った感じをすごく受けますね。だから僕が後輩とかに話す会津大学ってどんな大学だったかという話と、EJってどういう会社だったかという話は大体一致していると思います。
(望月) 面白いですね。確かにEJにはコアな人が多かったイメージありますね。
(山寺) うちは優秀な人しか来てもらいたくないってはっきり言っているんですよ。ずっとそう言い続けていると最初からあの会社やばいなってみんな思うので、そういう人しか来なくなるので。それが会社が20年残った理由の一つかなと思ってますね。
(望月) そうですね。優秀な人にも色々あると思うんですが、EJにはいかにも勉強ができるという人じゃなくて、行動力があってコードも書けて、あと知識欲とか好奇心が強い人が多かった印象がありましたね。
(山寺) 昔フルスタックエンジニアの話を聞いた時に、最初全然意味が分からなくて、うちのやつはみんなそれが当たり前だったので。後になってこれって市場価値高いんだって気付いて給料を急に上げたんですけど(笑)。それは知らなくてちょっと申し訳なかったなと。
望月さんはどこでEJを知って、どう思っていましたか?
(望月) 最初は大学の先生の紹介で所属したSIGGRAPHでEJの人たちと知り合いました。それが2003年でしたね。EJは当時、3Dの先端のところやっているんだなと思っていました。むしろ先端の1歩先よりも2歩、3歩先に進んでいる印象でした。
卒業生への期待
(山寺) 今、日本の大企業は一般的にすごく苦労していて大変な時期を迎えていると言われていると思います。お二人は海外にも結構行ってるし色んな世界を見て来た中で、今の日本の大企業に求められることやブレイクスルーになり得るものはどんなことだと思いますか?
(佐藤) よく山寺さんが大企業病という言い方をするのを聞いていて、それって何なのかなと考えたときに、エンジニアが人任せにしちゃうことが大企業病の一つなのかなと思いました。逆に自分は大学の1期生だったので、先輩もいないし、先生も授業をどうやっていいか分からないような状況だったので、人任せにすることなんてできないし勝手に突破していく力がすごく必要で、それは院までの6年間ですごい鍛えられたと思っています。
大学院卒業後は(株)ソニー木原研究所に入ったんですけど、大企業の一部のようで実は社員50人ほどの独立した小さな会社で、新卒でも自分から動いていかなきゃいけない環境でした。ここでまた8年間鍛えられて、今はSIEの開発部隊にいます。大きな組織の一員になってみると、自分は多くの真面目なエンジニアとはタイプが違うなと感じることがあって、例えばなにか問題にぶち当たった時にどんどん自分でよその領域に突っ込んでいっちゃうんですよ。「これはあなたの担当」と人に投げていけば組織の力で回っていくんですが、それだとどうしても無難な解に落ち着いてしまう、これが大企業病の一つなんじゃないか、本当は大企業にこそある意味突破力のある人が必要とされているんじゃないかと思います。EJで働いた人は自分でやらなきゃいけないことを積極的に見つけて物事をどんどん進めて行って、気が付いたら先端を通り越していたという人が多いと思うので、そういうマインドを持った人がどんどん大企業に入って、大企業が閉じている殻を破っていって欲しいなと思います。そしてぜひ大企業の中から大企業病を壊して欲しいですね。
(山寺) 望月さんはどうでしょうか?
(望月) 今日本の大企業はどんどん日本国内の人が少なくなっていて海外から人を取っているんですけど、そうすると英語力を含めてコミュニケーション能力が必要になってくるのかなと思います。最新の仕事って結局、アメリカを中心に海外から来るじゃないですか。それに対してどうレスポンスできるか、どうやって社内に伝えていくかも大切だし、開発自体も今どんどん海外に出ているから、場合によっては現地と話をしなければいけないし、そうするとやはり技術が分かった上でコミュニケーションが円滑に取れて、ビジネス周りも分かるようなワールドワイドに動ける能力が大事なのかなと思います。
(山寺) 大企業の官僚組織的な仕組みは大嫌いなんですけど、スタートアップはすごく早く物を作れる反面あまり後のことを考えていないというか、リリースの際の慎重さや戦略の立て方なんかは大企業には敵わないですよね。大企業はスピード感が遅いという見方もあれば慎重だという見方もできるし、物の見方だと思うんですよ。
大企業の中にも危機感を感じている人はいっぱいいると思うし、スタートアップの中には大企業はダメだと言ってる人もいっぱいいますけど、今世界を見ていると大企業がいいとかスタートアップがいいとか正直そんなことを言ってる場合じゃないと思ってます。お互い尊敬し合って一緒にやって行かないと日本のプレゼンスはいいところが全然ないですし、大企業とかスタートアップとかそういうバウンダリーを超えてやってく力が必要だなと感じています。
その点、会津大生はそういう力を持った人がたくさんいると思っていて、革命の子供たちじゃないですけど変わった人が多いので、これから静かに革命を起こしてくれるんじゃないかと期待しています。会津大の卒業生が大企業にいっぱい散らばっていますが、みんなそれぞれ良いボジションをだんだん得られるようになってきた時期なので、先ほど佐藤さんから中から大企業病を壊すという話がありましたけど、日本も変わってくるんじゃないかと期待しているので、これからが楽しみです。
– ありがとうございました!
いかがでしたか?
後編もご覧いただきありがとうございました。
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