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未来の料理!?「分子ガストロノミー(分子美食学)」とは?
kitami
みなさん、はじめまして。
新たにCCO(chief cooking officer)に就任しました喜多見です。
私は、過去に4年ほど和食店で厨房に立っており、現在は”魔法のような技術”を追求するここEyes, JAPANにて【食 × Technology】をテーマに研究を行っています。
今後、日々の研究の成果をこちらで報告していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
「分子ガストロノミー(分子美食学)」とは?
今回は”未来の料理”とも称される「分子ガストロノミー(分子美食学)」についてお話していきたいと思います。
「ガストロノミー(gastronomy)」自体の意味は、日本語では美食術、美食学と訳されます。
分子ガストロノミーは調理を物理的、化学的に解析した科学的学問分野であり、少し前までは研究分野のみをさしていました。
もともとは料理という芸術に対していかに科学的な立場から迫れるか、そしてそれをよりよいものにできるかという発想のもと、フランスで提唱された概念です。
昨今ではその研究結果を用いたり、新しく生み出された調理方法・料理全般を「分子ガストロノミー」と表現することが多くなってきていますが、研究分野と調理分野を分けて料理分野を「分子調理法」「分子料理法」と表現したりもします。
私の記事では、「分子ガストロノミー」を
- 料理を科学的に解明しそれを応用する研究分野を「分子料理学」
- 実際に研究結果を用いて料理として仕上げていく調理分野を「分子料理法」
と分けて考えていきます。
様々な伝統的な料理と、時代に適した新たなジャンルが生まれる料理の世界において、料理をScienceとTechnologyで考える分子ガストロノミーは歴史的にはまだまだ浅いが、料理を次のステージに引き上げるための大きな可能性を秘めていると言えるでしょう。
テクニックを紹介
現段階で実際に料理に使うことができる段階にあるテクニックは、大きく分けると5つに分類されます。
- 球化
- 泡化
- ゲル化
- 接着
- 瞬間冷凍
それらの画像を用いながら紹介していこうと思い、私が普段利用している著作権フリーの画像提供サイト「pixaboy」で検索したところ、数点しかありませんでした。。。
出典:pixaboy(https://pixabay.com/)
ここからも、まだまだこれからの分野であることがわかりますね。
それぞれの詳しい内容については、今後実際に私が撮影した画像や動画等を使いながら一つずつ記事にしていきたいと思うので、
今回はキーワードだけサラッと紹介してみます。
1.球化
液体を薄い幕で覆い、球状にしたもの。
みなさんご存知の”イクラ”をイメージしてもらえれば大丈夫です。
あの中身を他の液体を使って作ろうというテクニックです。
2.泡化
泡に味をつけたもの。
泡を食べるという感覚、今はあまりないかもしれません。
泡に味をつけ、見た目からは全く想像がつかない泡を作るテクニックです。
3.ゲル化
液体の食材の粘りを増して形を保つこと。
ゼリーやプリンなどのゼラチンや寒天を使った料理をイメージしてください。
ゲル化剤を変えることで、硬さや透明度を変えることができるテクニックです。
4.接着
食材同士をタンパク質の接着剤を用いてくっつける。
当然、木工用ボンドや接着剤などを使わずに食材同士をくっつけます。
食材に含まれるタンパク質を使うので、つなぎ目も自然にできるテクニックです。
5.瞬間冷凍
風味や食感を変えることなく一瞬でカチコチに凍らせます。
液体窒素を使った凍らせパフォーマンスは一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
一瞬で食材を凍らせることができ、凍らせる時間を短くすることで鮮度維持することができるテクニックです。
いかがでしたか?
「分子ガストロノミー(分子美食学)」「分子料理法」についてどのようなものかこの記事を読んでイメージを膨らませていただけたら嬉しいです。
今回簡単に基本テクニックを紹介しましたが、料理に使う際に必要になるのは想像力です。
このテクニックを使えばこんものができる!
こんものがあったら面白い!
あれ?これって…
最初から「食」と「Technology」は切っても切り離せない関係にあったんですね。