Eyes, JAPAN
「未来の食」ワークショップ in Living Anywhere
kitami
みなさん、こんにちは。
去る8月29日。LivingAnywhere Commons会津磐梯にて
【「未来の食」を生み出すワークショップ~テクノロジー×食~】が行われました。
このワークショップでは、「なぜ人はおいしいと感じるのか」というガストロフィジクスの考えに基づき、日本の伝統文化を活かした全く新しいLivingAnywhereのための美味しい未来の食を考えるものでした。
そうです。あなたの…ではなく「わたしの(出)番」です。
私も、現在研究中の分子ガストロノミーのパートにてお話させていただきましたので、今回はその様子について書いていきたいと思います。
イベント内容紹介
「未来の食」を生み出すワークショップ~テクノロジー×食~(イベントページ)
まず、今回イベントが行われたLivingAnywhere Commons(LAC)とは、自宅やオフィス等、場所に縛られないライフスタイル「LivingAnywhere」を実践することを目的としたコミュニティです。そんなLivingAnywhereが実現する未来には、私たちの食文化も大きな変化が起きていることが予測されることから、今回は「未来の食」をテーマにしたワークショップが行われました。
このワークショップでは、「なぜ人はおいしいと感じるのか」というガストロフィジクスの考えに基づき、日本の伝統文化を活かした全く新しいLivingAnywhereのための美味しい未来の食を考えるもので、様々な職種・業種、地域の人・都心の人が集まり、ともに考え「未来の食」を共創することを目的として今回開催されました。
当日の様子
遠い方では関西から参加の方もいらっしゃった今回のイベントは、弊社社長山寺の「未来の食」についてのプレゼンテーションから幕を開けました。ワークショップの導入として、AIやテクノロジーを活用した最先端の食の事例に触れ、未来の食の在り方について問題提起が行われたのちワークショップがスタート。
まずは「未来の食」ということで、米ファーストフード大手のバーガーキングが植物由来のフェイクミートを発表したことでも話題になり、今後10年間でおよそ1,400億ドルの市場規模に達すると期待される「代替肉」について株式会社SEE THE SUNの金丸社長よりお話いただき、実際に代替肉を使った料理を味わいました。
続く「未来の食」2番手としてバトンを受け取った私は「分子料理法」についてお話させていただきました。
ワークショップということで、実際に分子料理法を体験してもらったり、ロボットを使った分子料理法の未来をチラ見せしたり、実際に味わってもらったりしました。
〜詳細はブログの後半で〜
その後登場したのが私が尊敬してやまない特別ゲストの高山シェフです。
今日の日のために「未来の食」というテーマに沿って用意してくれた代替肉や分子料理法などを使った創作料理を披露してくれました。
まさに圧巻の一言。
その後、参加者の方へ振る舞った料理の盛り付けを手伝わせていただくという、夢のような時間を過ごすことができました。⬅︎私の心拍数はここがMAX。
ここで一度、「未来の食」についてディスカッションを行ったのち後半戦「発酵のワークショップ」に突入です。ディスカッションの際には、県外からの参加者も多かったということで仕込んでいった会津の発酵郷土料理「三五八漬け」を食べていただきました。
「発酵のワークショップ」を担当してくださったのはパナソニック株式会社の発酵博士こと山本 尚明氏と安久 尚登氏。
私が夏休みの自由研究として行っているマルコメさんの味噌作りキットを使って実際に味噌作りをしながら「発酵」について学びました。個人的にも製作中の手作り味噌を持参しアドバイスを頂いてきました。
時刻は18時。ここでワークショップは終了し、交流会に突入です!
地元の野菜を使ったLAらしい料理や日本一の福島のお酒を楽しみながら参加者の方と交流をはかることができました。
私が話した「分子料理法」
以前、こちらのブログでも書かせていただいた「分子ガストロノミー」についての説明やテクニックの紹介を行ったあと、今回はワークショップということで参加者の皆さんに分子料理法の”球化”を使った出汁キャビアを実際に作っていただきました。
やはり、説明だけでなく実際に自分で作る出汁キャビアに想像以上の会場が盛り上がったのを見て、初めて球化に成功した時のことを思い出しました。
さらに、分子料理法の研究と同時進行で行っているOpenTronsを使ったロボット化についてのデモも行い、テクノロジーを活用した最先端の食の可能性を示すことができたと思います。
私のパートの最後では実食ということで、分子料理法で作った味噌汁を参加者の皆さんに食べていただきました。
この料理は今回のワークショップ用に考えたメニューで、今後分子料理法で会津の郷土料理「こづゆ」を再現するプロジェクトの通過点になっています。
名だたるゲストの方や発表者の方、そして大勢の参加者の方の前で話す機会を頂いた今回、ここまで研究してきた内容を精一杯伝えさせていただきました。
高山シェフや講師の皆様をはじめ、参加してくださった方々より沢山刺激を受けた一日になりました。今後も精進していきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。