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発酵のロマン「麹と紡ぐ一夏の思い出」
kitami
みなさん、こんにちは。
Eyes, JAPANでもお盆休みがスタートし、私も夏休み気分を満喫しています。
夏休みの楽しみの一つに、「自由研究」が挙げられると思います。
夏休みという膨大な時間を使い自分の興味のあるテーマについて研究する。
なんともいい響きです。(学生時代はそんなこと思いもしなかった…。)
今年は、発酵について理解を深めるため、自分で味噌を作ってみようと思います。
使用したのはこちら。
マルコメ株式会社より発売されている「みそ手づくりキット」です。
(http://www.marukome-shop.jp/shop/pages/misokit.aspx)
私もこの夏、味噌づくりデビューです。
テーマは、「麹と紡ぐ一夏の思い出」。
こちらが記念日の様子です。
発酵のロマン
なぜ、味噌作りをしようと思ったのか?
味噌には”発酵のロマン”がたっぷり詰まっているからです。
色合いや風味、香りなど時間の変化と共に刻一刻と変化していくため、今日食べる味噌と明日食べる味噌は、同じものではないんです。
料理をする上で、分量は非常に大事ですが味噌は使うタイミングによって変化してしまうので、一概にどれくらいと表現しにくいため使いこなすことが非常に難しい調味料であると私は思います。
発酵と腐敗
最近、美味しくて体にいいと注目されている発酵食品ですが、発酵と腐敗の違いって何だかわかりますか?
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発酵と腐敗。どちらも微生物が行う行為のことです。
- 食品の品質を悪化させ、有害なものにするのが「腐敗」。
- 匂いや味を向上させ、栄養分を増加させるのが「発酵」。
つまり発酵か腐敗かは、「人間にとって役に立つかどうか」人間都合で決められていることになります。
微生物には多くの種類がありますが、発酵に関与するのは主に
- 麹
- 酵母
- 乳酸菌
の3つです。
麹はでんぷんなどを分解してグルコースにし、酵母はグルコースに作用してエタノールと二酸化炭素にします。
お酒はこのエタノールを利用したものであり、パンは二酸化炭素を利用したものです。
乳酸菌も最近知名度が上がってきてCMなどでも名前を耳にするようになりましたが、実は和食に欠かせないお漬物も乳酸菌によって作られているのです。
乳酸菌がなければ、漬物はただの塩水に浸された野菜でしかありませんからね。。。
映画『君の名は』から考える発酵
発酵食品が現在の私たちの周りに溢れていることはイメージできたと思いますが、発酵との生活は最近始まったものではありません。
中には長い歴史があり数千年の歴史を持つものもあり、人類が最初に口にした発酵食品は酒だと言われています。
世界各地でワインやビールは古くから飲まれており、日本も例外ではなく縄文時代に「口噛み酒」という酒が作られていたことがわかっています。
2016年に公開され、大ヒットした『君の名は』ではこの「口噛み酒」がキーになり物語が展開しました。
つまり、発酵がなければ瀧くんと三葉は再開できなかったということになります。
これからの発酵
「発酵」というと、食や農業にのみ意識がいきがちですが現代の発酵は「発酵科学」として科学産業面まで広がろうとしています。
自然に還りやすいプラスチックや二酸化炭素から作られる石油など、微生物が行う「発酵」にはまだまだ可能性が秘められていると言えるでしょう。
発酵がもたらす「旨さ」についてはもちろんですが、発酵科学分野での活躍についても微生物たちの活躍から目が離せません。