Bee

watanabe

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5月と言えば、そろそろ蜂の飛び回る季節ですね。ところで皆様、人工蜂群アルゴリズム(Artificial Bee Colony (ABC) Algorithm)と言うものを聞いたことがありますでしょうか。

簡単に説明しますと、餌場を探索する蜂のモデルを模したアルゴリズムです。蜂は3種類に分けられ、働き蜂、傍観蜂、斥候蜂がいます。働き蜂は記憶しているえさ場の近くを飛び回ると同時に、餌に関する情報を傍観蜂に送ります。傍観蜂は働き蜂の情報に基づいてえさ場の中から良いものを選択し重点的に探索します。これらを目的関数の大局解探索問題のソルバーにしようというものなのです。

近年、NP困難(http://ja.wikipedia.org/wiki/NP%E5%9B%B0%E9%9B%A3)の問題、つまり最適解を求めるアルゴリズムが存在しないと思われる問題のアプローチとして、先に述べたアルゴリズムのような、メタヒューリスティクスというものが注目されています。必ず正しい答えを導けるわけではないのですが、ある程度のレベルで正解に近い解を得ることが出来る方法です。また、答えの精度は保障されないのですが、解を得るのに至るまでの時間が少なくて済むので、現実の誤差を許される範囲で適用できるというわけです。自然界には学ぶことが多く、これからも次々に研究が行われることでしょう。もしかしたら、地球は巨大な計算機かもしれませんね。

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