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ITエンジニアに求められるスキル

Masato Kaneko

この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

最近は様々な調査を行うために、実験環境を用意して、その中で実際に想定された動作をするかどうかを試してみる、ということを仕事で行うことが多い気がします。
私はネットワーク班に所属しているので、主にその調査というのもネットワークやサーバに関することです。
仮想環境上に試験的な仮想マシンを用意して、様々なソフトウェアの設定や異なるソフトウェア同士の組み合わせが正しく動作するかなどを検証してきました。
その中で、想定された通りに動作し、全く問題がないのであれば良いのですが、大体の場合はその調査の過程で様々な問題に直面します。

そして最近、そのように問題が起こった時に、非常に重要な能力が求められるということを強く実感します。
それは、『いかに少ない情報の中で問題の原因を突き止められるか、そして解決出来るか』というものです。
これは、自分がここ最近行なっている調査というものだけに限らず、IT エンジニアのような、仕事として IT 技術に携わる人にとっても同じ事が言えるのではないでしょうか。
何か問題が起こった時に、それは何が原因で起こったのか、どこで起こっているのか、などを頭の中で想像して、アドバイスをしたり問題解決に取り組んだり出来るかが勝負となってきます。
サーバやネットワークに関する事だと、エラーメッセージやエラーログの確認を最初に行い、その内容を理解して、どの辺りに問題の根本が潜んでいるかを考えることになります。
しかしながら極論ですが、次第に経験を積んでいくと、エラーメッセージなどがなくても、ただ症状を見たり聞いたりしただけで問題の原因を突き止めることが出来るようになります。
本当にそんなことが出来るのかと疑う方もいらっしゃるかもしれませんが、IT 技術がどのように協調し合って動作しているのかを詳細に把握していると、十分にあり得る話です。
IT 業界ではこのようなスキルを持つ人は俗に『エスパー』と呼ばれます。
十分な情報がない中であっても問題解決の糸口を的確に見い出せる人、ということでそのように呼ばれます。
私も IT エンジニアの一人として、是非とも身につけたいスキルだと思っています。

さて、その所謂『エスパー能力』ですが、これは決して誰かに特別に与えられるような能力ではありません。
というのは、誰もが経験次第で身につけることが出来る能力だからです。
ある技術に関して、長年携わることによって身につける、『勘』や『職人技』のようなものです。
ここで一番重要なのは『経験』なので、どれだけ長く技術に携わってきたかだけでなく、どれだけ色々な観点で技術に触れてきたかも重要になってきます。
ことわざに『好きこそ物の上手なれ』というものがありますが、まさにその通りです。
ある技術に興味があり、好きで熱中して取り組むことによって、形式的な勉強だけでは決して身につかないような知識や能力を身に付けることが出来るのだと思います。
そして私はそれが IT エンジニアに求められるスキルのひとつだと痛感しています。

自分も含め、IT エンジニアを目指している学生の方は積極的に好きな技術に関して、勉強という側面だけでなく熱中してみるのはいかがでしょうか?

Author: Masato Kaneko

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