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Chromeから今どきのブラウザVivaldiに移行してみた
Misato Usui
2016年4月6日に1.0が正式公開され、同26日に1.1にアップデートされたばかりのブラウザ「Vivaldi」。どうやらサクサク動いて、UIがかっこいいらしいので検証してみることにしました。
私はずっとChromeをメインで愛用しています。Chromeのデベロッパーツールは他と比べて断然使い勝手が良いので、これまで他のブラウザへの移行は考えなかったのですが、「Vivaldiの中ではChromeが動いているらしい」という噂を最近聞きつけ、俄然興味が湧いてきました。
今回はChromeからブックマークなどをVivaldiに移行し、少し使用してみた感想をレポートしてみたいと思います。※OSはEI Capitanです。
Vivaldiについて
Vivaldiは、ノルウェーOperaの元CEOで共同創設者であるJon von Tetzchner氏が新たにCEOを務めるVivaldi Technologiesによって開発されたウェブブラウザです。
公式ページはこちらhttps://vivaldi.com/
公式サイトのチームのページ中程にJon氏を見つけました。ちなみにこのページ、メイン画像にはチームメンバーの集合写真(背景は見るからに寒そうなノルウェーでしょうか?)そして、開発者からシェフ&ハウスキーパーなどチームメンバーの顔写真がずらりと並んでおり、とても親近感が湧きました。
ページ表示はChromeそのまま
先ほどの公式ページからダウンロードし、早速使ってみることに。
VivaldiはChromeと同じレンダリングエンジン「Blink」を使用しているとのこと。私が聞きつけた「Vivaldiの中ではChromeが動いているらしい」という噂はこの辺りが根拠のようです。
レンダリングエンジンが同じということは、表示速度もChromeとほぼ変わらないようです。体感速度としても違いが全くわかりません。
デベロッパーツールも見た目はChromeそのまま
Vivaldiのデベロッパーツールは、上部メニューバーのツール > 開発者ツール から表示できます。MacではCommand + Option +Iキー。
一番心配していたデベロッパーツールでしたが、ご覧の通り見た目はChromeのデベロッパーツールとそっくりそのまま!
ただ、Chromeのようにウィンドウ内での分割表示ができず、別ウィンドウに表示されてしまうのでそこは残念です。
ブックマークを移行してみる
Chrome同士のようにGoogleアカウントにログインすれば、ブックマークも拡張機能もそっくり移行完了。とまでには行きませんでしたが、比較的簡単でした。
上部メニューバーのVivaldi > ファイル > ブックマークと設定のインポート をクリックすると、下のようなウィンドウが開きます。後はインポート元を選んで開始ボタンを押すだけ!
インポートされたブックマークはパネルと呼ばれる画面左側のウィンドウに表示されました(環境設定から右側にすることも可能)。
余談ですが、インポート完了直後はブックマークのアイコンが表示されず見づらいと感じたのですが、一度ブックマークを訪問するとアイコンも読み込まれるようです。
Chromeの拡張機能がそのまま使える
Chromeで使用できる拡張機能はすべてVivaldiでも使用できるようです。拡張機能のインポートはなく、手動でChromeの設定ファイルから移行しなければならないようなのですが、今回は拡張機能の断捨離を兼ねて、必要なものだけChrome ウェブストアから入れ直して見ることにしました。
Chrome ウェブストアhttps://chrome.google.com/webstore/category/extensions
ストア内からアプリを検索し、追加しようと思ったのですがボタンに「CHROMEに追加」とあり一瞬不安になりました…が、Chromeの手順と同様になんともあっさり追加されました!
追加された拡張は画面左上に表示されます(ちょっと領域は狭いような…)
これは使えそうだ -タブスタッキングと画面分割機能-
いろいろと機能が多くカスタマイズ自在なVivaldiですが、個人的にこれは使えそうだと思ったのが「タブスタッキング」という機能です。
Vivaldiではタブをドラックで重ねるようにすると、下の画像のようにタブをまとめることができます。タブをたくさん開いてしまうことが多いので、この機能で整理できればページを探す時間の節約になりそうです。
また、タブを複数スタッキングした状態で画面右下の四角いアイコンをクリックすると、画面の分割を選択することができます。これは便利そう!
タブがドラッグで別ウィンドウにできない!
これは結構致命的な気がしました…タブをドラッグで別ウィンドウで開くという作業はもうほぼ無意識に日常的に行っていましたので、これができないというのはとてもストレスを感じます。
ファイル > 新しいウィンドウ (MacであればCommand + Nキー)で新しいウインドウを開くことはできますが、既に開いているタブを別ウィンドウにできないのは残念です。改善されることを祈るばかりです。
まとめ
今回最低限の機能をChromeからVivaldiに移行して丸一日ほど使用してみましたが、SafariやFirfoxにはなかった手応えを感じました。
今回はあまり紹介できなかったUIの部分でもVivaldiはユニークですので、「これは」という機能があればまたご紹介したいと思います。まだまだたくさんの機能があるVivaldi、より快適なブラウジングを期待してしばらく使ってみることにします。ショートカットキーの設定などもっとカスタマイズして行きたいですね!
複数端末からの同期が超カンタンなChromeはやはり捨てがたいものがありますが、これまでのブラウザにはない可能性を感じられたVivaldi。ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか?