この記事は1年以上前に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。
液晶、プラズマが多くの電気店に並んでいるが、ここにきて新たな材料でできたテレビが誕生した。SEDではない。画素が自ら発光する有機EL(エレクトロルミネッセンス)である。2001年のCEATECで有機ELは発表された。8年の時を経て再び有機ELテレビとして登場した。なぜ、今頃になってTV用の有機ELディスプレイが完成したのか。それは自発光ゆえの寿命の短さにあった。それを克服するためにあらゆる実験、試行錯誤を繰り返しようやく製品化してもいいレベルに達したからである(延命に成功)。有機ELテレビはなんと厚さは3ミリ、将来、くるくるっと巻いて持ち運べるようになるかもしれない。画質は液晶よりも超極精細、きれいらしい(実際に見てみたい店頭に並んだら見に行こうw)。応答速度は数μ秒、液晶の千倍以上。コントラストは理論的には無限大。視野角は180度。消費電力は格段に低い点。(消費電力は大型化になるともしかすると大きさに比例して消費電力が上がることによりあまり期待できないかもしれない。今後の技術に期待!?)
欠点としては、パネルの寿命、液晶テレビの半分である3万時間(1日8時間使用で10年間の計算。十分といえば十分か。)、液晶のようにバックライトだけ交換とはいかない点。
寿命の短さの原因として、自発光体の有機物は、通電による影響(発光体自身を強くする以外ない)。また、酸素や湿気の影響により徐々に劣化して輝度が低下するということらしいが、後者の酸素や湿気の影響は「封止層」といわれる発光層を保護する技術の向上により軽減できると思われる。
これからのディスプレイ競争が楽しみだ。
担当: 海田 (p.s. SEDは撤退した模様。有機ELに乗り換え!)