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全てを抽象化するもの

beko

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Mug and Torus morph
Mug and Torus morph: Wikimedia
Commons

私は休みには数学の勉強をすることがあります。
といっても、そのようなことは昔からしていたわけではなく、大学でプログラムを勉強していくうちに自然と数学に興味を持ち始めたのがきっかけです。

情報を操るプログラマで書いたように、私はどんな知識でもコンピュータで応用可能だと考えています。
そのため、一般的に文系と呼ばれている分野の本も読んだりしますが、どの分野も何らかの形で数学が絡んでくることが多いのです。
例えば、言語学などは数学の入り込む余地がないように思えるかもしれませんが、文はツリーという幾何構造で表現でき、偏ったツリー構造をしている文は一般的に理解しがたく、使われる頻度は少ないそうです。
このような結果は、脳の言語処理に関する手がかりを与えてくれます。
このように数学はあらゆる分野で普遍的に使われているため、知識を吸収していく過程で数学そのものを勉強しようと思うようになったのです。

数学は高度に抽象化されているため、普遍的に使うことができます。
中にはあまりにも抽象化されすぎて、アブストラクト・ナンセンスと呼ばれているものさえあります。
時にはその抽象化が問題解決の手がかりになったり、問題の本質を顕にしてくれることもあります。
一見すると違ったものに、似たような数学的構造が潜んでいるのを見出したり、想像してみたりするのはなかなか楽しいものです。

数学というと難解なイメージで敬遠されがちですが、物事を捉える新しい眼を提供し、世界の視え方を変えてくれます。
寒くなって外にあまり出たくなくなるこの季節、こたつでミカンでも食べながら、数学の世界に浸ってみてはいかがでしょう。

担当: 齋藤 (メガネがないと周りが見えない)

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