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トラブル対応は、最も「瞬発力」を要求される業務です。
研究・開発系の仕事はスケジュールを立てて進捗を管理することができますが、予告もなく突然に起こるのがトラブルのトラブルたる所以。
発生した時点で、調査・対応・確認にかかる時間を素早く見積らなければなりません。
このような業務の上達には知識だけでなく、現場での経験が不可欠です。
優秀なトラブルシュータを作るのは経験を積むことで養われる「勘」以外にない、と言っても過言ではないでしょう。
「勘」というのは、ただ無為に場数を踏むのではなく、積んだ経験をきちんと整理・理解して初めて身に付くもの。
これができない人は、トラブルに見舞われた際、過去に有効だった解決策を総当り的に試そうとします。過去のトラブルと全く同じものであれば上手くいきますが、そうでない場合はお手上げです。
一方、優秀なトラブルシュ-タは、過去の経験を現象・原因ごとに分けて詳細に把握しているので、無駄な作業を行わない (確認だけで済ませる) だけでなく、未知のトラブルに対しても原因を推定し適切な対応を取ることができます。
「では、優秀なトラブルシュータを育てるにはどうすれば良いか?」と問われると、これが難しいところ。
こういった技術は教えてもなかなか身に付かないもので、殆どが個人の資質に依存しているように観察されます。
差し当たり、優秀なトラブルシュータを確保するためにできることといえば、「資質のある人が魅力を感じる職場」を作ることくらいでしょうか。
担当: 成田 (トラブルハンタ)