イベントレポート
サービスデザインワークショップ 参加レポート
Misato Usui
エヌケー・テック(株)は郡山市創業支援事業「フロンティア.netこおりやま」に参画しています。この活動の一環として、11月21日にサービスデザインを学ぶための「SERVICE DESIGN WORKSHOP」が開催されました。
Eyes, JAPANも協力企業として参加し、実際にワークショップを体験してきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。
今回は、これから起業する方向けのセミナーということで、「デザイン思考」という考え方を商品開発やサービス開発といった起業活動に正しく組み込んでいただくための実践的なワークショップとなりました。
◼︎ デザイン思考とサービスデザイン
講師 大日本印刷(株) C&I事業部 菅野 加代子さん
今回のワークショップの講師として、Eyes, JAPANの卒業生でもあり、現在は大日本印刷株式会社(C&I事業部)に勤務されている菅野 加代子さんをお迎えしました。
ワークショップの冒頭では、デザイン思考とサービスデザインについての考え方やプロセスを具体例を交えて分かりやすく紹介していただきました。以下に菅野さんの過去のレポートから「デザイン思考とサービスデザインとは」について引用させていただきます。
人々の生活や価値観の洞察から、解決すべき問題を見極め、解決のためのデザインをプロトタイピングし評価する”というプロセスを繰り返しながら、新しいユーザー体験を提供していく方法です。
もともとデザイン分野で生まれた考え方ですが、新たな機会を見つけるための問題解決プロセスとして、幅広い分野で注目を集めています。 このデザイン思考をビジネスに適用できる形に発展させた手法が、サービスデザインです。”
一見、難しいようにも感じますが、新しいアイデアを生み出すためのポイントは、プレイフルシンキング(楽しんで考える)、バイアスブレイク(常識に囚われない)、オープンイノベーション(みんなで考える)子どものように感じて、自由に発想する。そして、様々な視点からアイデアを出すということが大切とのことでした。
それでは、早速ワークショップの内容を紹介していきましょう。
◼︎ 問題点の解決からサービスアイデアを発想する
今回は「温泉旅行で体験したモヤモヤエピソードを新しいアイデアで解決しよう」をテーマにワークショップが展開されました。
(1) 過去に体験したモヤモヤエピソードの共有
温泉旅行で過去に体験したモヤモヤ・がっかりしたエピソードを場所やシュチュエーション、何を期待して、どういう点でモヤモヤしたのかを「エピソードシート」に具体的にまとめていきます。
エピソードシート
エピソードはグループ内で共有します
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ランチタイム
ここで1時間のランチブレイク。なんと出来立てのお料理が並びとてもゴージャスでした。各チームで分け合い一気に和やかな雰囲気に。
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(2)ステークホルダーマップの作成
(1)で共有したエピソードの中から一つを選び、そのエピソードに関係する人物(ステークホルダー)を洗い出していきます。
ステークホルダーマップ:人物のそれぞれの思いや関係性などもマップに記入します
(3)モヤモヤの原因・課題の整理
ステークホルダーマップからモヤモヤの原因となっている箇所を見つけ、課題を整理します。ステークホルダーマップがあることで議論もスムーズに進みます。
課題はこの辺にありそうだ
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コーヒーブレイク
アイデアを出すのはかなりのエネルギーを消費することが分かりました。そろそろ疲れが出てきた頃合いでデザートが登場!
紅茶のシフォンとミルクのブラマンジェ・レモンソース
ご紹介が遅れましたが、今回富久栄珈琲さんの美味しいコーヒーもご用意頂きました。
美味しいコーヒーが飲み放題
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(4)問題を解決するためのアイデアを考え、「一連の体験」として整理します
みんなで考えたアイデアを今回はコマ漫画仕立てのストーリーとして整理しました。ストーリー仕立てにすることで、アイデアがより現実的になって行きます。
各チーム毎の発表:わくわくするアイデアが出て盛り上がりました
今回のワークショップでは、様々なツールを用いてアウトプットを促して行きました。ポストイットや模造紙に各人のアイデアや意見をアウトプットし、議論していく中で、個人でアイデアを考えるのではなく、「アウトプットしながら、みんなで一緒に新しいアイデアを創り上げていく」楽しさを体感しました。ぜひ、皆さんもサービスデザインを取り入れてみてはいかがでしょうか?
最後に素敵な会場をお貸し頂いたco-ba KORIYAMAさんにお礼申し上げます。
薄井
(一部敬称略)